Authors
目黒淳一, 小島祥子, 鈴木徳祥, 寺本英二
Publication date
2012/1/15
Journal
情報処理学会論文誌
Volume
53
Issue
1
Pages
212-222
Description
論文抄録
ITS 分野における車両の安全, 利便性の向上を狙った運転支援システムの開発のため, 位置推定を行うなかで重要な基盤となる軌跡推定の技術に注目し, 特に需要が高い都市部での精度向上を, 汎用的なセンサの組合せにより改善可能な手法を提案する. 特に, GPS の生データのなかでも, 擬似距離に比べ精密に計測が可能な GPS ドップラに着目し, GPS ドップラと慣性センサの複合により高精度な車両軌跡を算出する. 具体的には, ジャイロから計測できるヨーレイトを利用して, GPS ドップラから推定した方位角の信頼性を判定することで, 精度が高い方位角を定期的に推定する. そして, 推定した高い精度の方位角を基準として車速と組み合わせることで軌跡を算出する. 提案手法は, 高い精度で推定した方位角を基準としているため, 都市部の建物による遮蔽や, マルチパスの影響がある場所においても, 安定した精度で軌跡を推定できるという特徴を持つ. 名古屋駅付近のビル街の高架下を含む約 5.5 km のコースにおいて評価をしたところ, 1m/100m (平均) の軌跡精度を得ることが可能なことを示し, 提案手法の有効性を確認した.
Total citations
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Scholar articles
目黒淳一, 小島祥子, 鈴木徳祥, 寺本英二 - 情報処理学会論文誌, 2012