Authors
石原与四郎, 木村克己, 中島礼, 宮地良典, 田辺晋, 中山俊雄, 斎藤文紀
Publication date
2004/11/30
Journal
地質調査研究報告
Volume
55
Issue
7-8
Pages
221-235
Publisher
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
Description
東京低地及び荒川低地の埋没谷を充填する更新世末期‐完新世の沖積層は, 下部が河川‐汽水性の七号地層, 上部が海成‐河川成の有楽町層からなる. これらの低地に掘削された 3 つのオールコアについて, 堆積相, 放射性炭素年代について検討した. その結果次のようなことが明らかになった. すなわち,(1) 堆積相は下位から, 河川チャネルを充填する礫層, 蛇行河川もしくは自然堤防/氾濫原堆積物である上方細粒化する砂層及び砂泥互層, プロデルタと考えられる原地性の貝化石を伴う均質な泥層及びデルタフロントと考えられるリップル砂層を含むリズミカルな砂泥細互層, デルタプレーンの砂泥互層と重なる;(2) 3 つのコアから得られた 42 個の AMS 年代 (DK コア: 19 層準, TN コア: 8 層準, HA コア: 15 層準) はそれぞれ 12,000~ 1,000 yrBP までの連続的な堆積曲線を描く;(3) 堆積相から, これらの堆積物が下位から河川システム, エスチャリーシステム, デルタシステムと累重することがわかった.
Total citations
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